カナダ大使館で陶磁を使ったアーティストの作品が展示されていると聞き、仕事前のちょっとした時間に見に行ってみました。
フランス ゴノーさんというカナダのケベック州出身のアーティストで、カナダの学校で陶芸や視覚芸術やデザインなどを学んだ方だそう。滋賀の陶芸レジデンシーに参加したり、美濃の国際陶磁器フェスティバルにも出品しているようで日本とのつながりも深いようです。
磁器と布を素材とした「装飾と抽象」の作品・・・アクセサリーのように装飾的で、更に抽象的なオブジェ作品でもあるといった感じ。陶と布のリボンが違和感なくひとつの作品になっていたりして、不思議な魅力を感じました。よくある抽象的作品は偉そうにしていたり人を突き放すようなイメージが私にはありますが、ゴノーさんの作品の多くは寄り添ってくる優しさを感じる気がしました。セラミックの硬い印象がテキスタイルの持つ温かさと柔かさで中和されているのと、見にまとうアクセサリーのようであることからそんな印象を受けるのだと思います。
抽象的オブジェ作品はタイトルも重要な要素。その点はとても効果的に使用している作品ではないかと思います。destination というタイトルがついた作品のシリーズ、一体誰の行き先?どんな行き先??と見る人に想像させます。また、私が気に入ったのがcityというタイトルの作品。一見ピアノの鍵盤みたいだなと思ったら、ビルだったんだなと。その瞬間、作品によりリズムを感じたのがまた不思議。
日本の陶芸文化や染織文化からよい影響を受けて、今後の作品にも更に生かしていかれることでしょうね。私もこんな風に異素材を組み合わせられたら素敵だなと、とても勉強になりました。
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