5.05.2014

伊賀焼 訪問記2

・・・・伊賀焼訪問 つづきです





行った日の翌日から新緑陶器市と長谷園の窯出し市が始まるということで、あちこちテントを張ったり品出しの準備をしたりと、いそいそした雰囲気でした。準備をするお店の方には「明日からなのご存じでなかったですか?」と聞かれ、、、分かっていましたが、日程の関係であきらめてしまったのでした^^; 私の場合は、買い物というよりも伊賀焼について知りたかったりするだけなので、逆に空いていてよかったのかなと自分を励ましつつ。。。。;


伝統産業館前の登り窯。年に数回焚いているそうです。


今回の伊賀旅で私がまず訪れたのは、伊賀焼伝統産業会館。2Fでは伊賀焼の歴史などがわかりやすく紹介されています。展示を見るのに200円かかりますが、1Fのお店で200円の金券として使えるので買い物すれば実質タダ!!購買意欲をそそられる粋なサービスですよね。伊賀焼組合に加盟している二十数件の窯元や陶芸家の方の陶器が販売されており、私も迷わず買い物しちゃいました。
時代に合わせていろんなものを作ってきたのですね・・・

そして長谷園(ながたにえん)さんにも行ってみました。(お茶漬けの永谷園ではありません^^)こちらは伊賀でも今一番勢いのある窯元さんでないでしょうか。現代人の生活にあった商品を積極的に作り、ネットでも販売しています。窯元も多様化していますね。
長谷園の登り窯。現在は使われていないようですが、現存する登り窯では日本最大だそう。
なんと16部屋もあります(@0@;)なんとすべて焚くのに15~20日もかかったとのこと。
1970年まで使われていました。

伊賀信楽は大物も得意です。





盆栽が乗っているこの台、伊賀や信楽のいたるところで目にしました。贅沢に灰を浴びたこの物体、何だと思いますか・・・?なんと、これ自体は作品や製品でなく、火鉢を焼くときの台だったものだそう。

現代ではこういった灰がたっぷりかかった作品を焼くために登り窯などの薪窯が使用され、釉薬をかけてキレイに焼き上げたいものはガスや電気の窯を使用します。昔は薪窯意外の選択肢はもちろんありません。釉薬を掛けた物が灰で汚れてしまうと製品価値を落としてしまうため、昔の人は色々と工夫をしていたようです。この台に乗せることで火鉢を高い場所におき、灰がなるべくかからないようにしたそうです。

現代はこの台も不要になり、そして新しく作られることももうありませんので、今では歴史を感じることのできる貴重な資料であり同時に素敵な飾り物となっているようです。




続いて長谷園さんの奥にある忠央窯さんにもお邪魔しました。伝統的なスタイルのものから、現代的な造形の作品まで様々作られていらっしゃいます。直接お話が聞けるのが嬉しいですよね。気さくなご主人がお出迎えしてくれました。



素晴らしい格言ですね。この地区は美しく整備されており雰囲気がとても素敵でした




              


さて、一風変わってこのオシャレなところは??ギャラリーやまほんさんです。工場だった建物の中を改装し、ギャラリーにしています。周囲の雰囲気とは全く違った世界が広がっているので、入った瞬間びっくりしてしまいました。奥は陶器だけでなくいろいろな生活雑貨のセレクトショップになっています。益子のスターネットというお店に近いイメージを持ちました。

スターネットが益子のイメージを変えたように、ヤマホンさんも伊賀焼の里をもっと若い人が訪れたくなる場所に変えていっているようですね。
              
広々として開放的なギャラリー 天井には工場だった名残も感じられます

オシャレなカフェも併設されており、コーヒーやケーキなどが楽しめます
チーズケーキが美味しかったです☆



更に車で15分程度行ったところにある伊賀信楽古陶館というところにも行ってみました。こちらはお城や忍者博物館に近いので合わせて行かれるのがおすすめです。


伊賀焼を説明する言葉によくあるのが「破格の美」。
今回のスローでまったりした伊賀の旅ではそのエネルギーを感じることはあまりできませんでした。美術館にある大胆でエネルギーに満ちた伊賀焼は主に茶陶としてのものであり、それが伊賀焼のすべてではないということを今回学ぶことができました。時代に合わせて変化することができなければ、衰退し途絶えてしまうということを学んだ伊賀焼。今後どのように変わっていくのでしょうか。
型破りの焼き物と呼ばれた伊賀焼に、私の期待は高まります。。。

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